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[1789号・5月7日更新]
 [ 税と経営のご購読について ] |
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▼主な内容
▽ 視点
▽ニュース(平成22年分相続税申告状況、平成23年度e‐Tax利用状況、簡素な給付措置等の検討WT発足、他)
▽平成24年春の叙勲者一覧
▽人事予想(関東信越国税局編)
▽税経相談室(税理士・小畑孝雄 仁、岡本勝秀)
▽世界の税金こぼれ話(税理士・川田剛)
▽企業法務の実務(行政書士・木島康雄)
▽平成24年3月の企業倒産状況
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[視点]
創設できないか「健康促進税制」
社会保障と税一体改革は、そもそも高齢化に伴う介護・医療費の増大への対応、年金制度の維持のため、その安定財源確保として消費税率を引上げるものだ。このうち、医療費抑制については、個人の努力の余地もある。健康に努力した個人に対するインセンティブとして、「健康促進税制」を創設したらどうか。
普段あまり感じないが、日本の健康保険制度は、患者に手厚い。医療費のうち患者本人が負担するのは、原則3割(小学校入学前2割、70歳以上は現役並み所得者3割、それ以外1割、70~75歳に対する2割負担措置は凍結中)。さらに医療費が多くかかったときには高額療養費制度がある。
たとえば、40代の一般所得者(標準報酬月額53万円未満)の1か月の入院費が50万円かかった場合、3割負担の15万円が自己負担となるが、次の算式により、82,430円を超える額は負担が不要となる。
80,100+(500,000−267,000)×1%=82,430
逆にいえば、この例の場合、国が医療費の7割を負担したうえに67,570円(150,000−82,430)を追加負担しており、最終的に約84%負担していることになる。
平成24年度予算の一般会計歳出総額は約90兆円。この2割に当たる19兆円が年金医療介護給付費(年金8.1兆円、医療8.6兆円、介護2.3兆円)として計上されており、医療費は23年度に比べ2,100億円増加、介護費は1,355億円増加している。
高齢化社会は、医療費の増大に直結する。
総務省統計局の人口推計(平成23年10月現在)によると、日本の総人口は65歳未満が77%、65歳以上が23%(うち75歳以上が11.1%)を占め、厚生労働省の平成21年度国民医療費(平成23年9月公表)では、医療費に占める年齢別割合は65歳未満が44.6%、65歳以上が55.4%(うち75歳以上が32.6%)。また、人口1人当たり国民医療費は、65歳未満の16.3万円に対し、65歳以上は68.8万円で4倍、75歳以上では85.6万円で5倍になっている。
老人医療費が無料化された昭和48年以後、当然のごとく受診率は急増、病院が老人サロン化した時期があった。医療費は膨らみ、10年後には本人負担が復活した。
「病気になろうがなるまいが個人の責任」ではすまされない。全額自己負担ならいいだろうが、その医療費は保険料だけでは賄えず、国費で負担することになる。個人が健康に注意することで病気を未然に防げれば、医療費も減る。
そこで、医療費を減らす努力をした個人に対する優遇税制として、たとえば、65歳以上で年間医療費が一定額以下の場合、年金等から源泉徴収された税額が一定額還付される「健康促進税制」のような減税制度を設けたらどうだろうか。逆説めくが、医者の世話にならない高齢者はほとんどいないので、優遇税制適用のハードルの高さにもよるが、減税財源の心配はない。
民主党がマニュフェストに掲げたのは税額の「控除から給付へ」だったが、医療の「治療から予防へ」も重要であり、これを推進するためにも、健康促進税制の創設を提案する。(雄)
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