国税庁が公表した「令和6年分相続税の申告事績の概要」によると、相続税の課税割合が初めて10%を超えたことがわかった。
 申告事績をみると、厚生労働省の人口動態統計に基づく同年分の被相続人数(死亡者数)は160万5,378人で、このうち相続税の申告書の提出に係る被相続人数は前年分より1万990人増の16万6,730人でいずれも過去最多。課税割合も前年の9.9%から0.5ポイント上昇の10.4%と過去最大で、初めての10%超となった。
 相続税の納税者である相続人数は36万1,260人で、課税価格の総額は23兆3,846億円、申告税額の総額は3兆2,446億円とそれぞれ大幅増となり、株価上昇等を背景に基礎控除額が引き下げられた平成27年分以降で最高となった。
 なお、相続財産の金額の構成比は、現金・預貯金等が34.9%で最も高く、以下、土地30.2%、有価証券17.8%、家屋4.8%と続く。