令和8年度税制改正では、国税犯則調査手続等のデジタル化に対応するため、証拠収集手続などの整備が行われる。
国税犯則調査手続について、電磁的記録に係る証拠収集手続を整備。調査職員が証拠となるデータを入手する場合、従来は、USBなどの記録媒体にデータを記録させた上で、その記録媒体を差し押さえる「記録命令付差押え」が可能だったが、オンラインによりデータの提供を求める「電磁的記録提供命令」も可能とする。命令を受ける者に対しては、1年を超えない期間を定めて、みだりにその命令を受けたこと等を漏らしてはならない旨を命ずることもできるようになる。
罰則規定も設けられ、正当な理由なくこれらの命令に違反した場合には、1年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金が科される。
また、従来、書面のみに対応していた許可状等の電子化も行われる。具体的には、裁判所の許可状の請求・発行や質問等に係る調書は、裁判官による記名・押印、国税職員による署名押印に代わる措置をとった上でデータによることが可能となる。
領置目録や捜査証明書についても、書面のほかデータでの作成も可能となり、領置物件の所有者に提供されることとなる。ただし、データでの目録等の提供は、受ける者が異議を唱えた場合にはすることができない。
証拠収集手続などがデジタル化されることから、検察官への引継手続も整備され、犯則事件の告発について、書面又は一定の電磁的方法により行うことも可能となる。
令和9年10月1日から施行予定で、一定の経過措置も講じられる。