国税庁が昨年12月に公表した「令和4年分相続税の申告事績の概要」によると、相続税の納税者である相続人数及び申告税額が過去10年間で最高となったことなどがわかった。
 令和4年分における相続税の申告事績は、厚生労働省の人口動態統計に基づく令和4年分の被相続人数(死亡者数)156万9,050人のうち、相続税の申告書の提出に係る被相続人数は15万858人(対前年比12.4%増)で課税割合は9.6%、相続税の納税者である相続人数は32万9,444人(同12.0%増)、課税価格は20兆6,840億円(同11.3%増)といずれも過去最多に。申告税額の総額も2兆7,989億円(同14.6%増)で基礎控除額の引下げがあった平成27年分以降で最高額となった。
 相続財産の金額の構成比は、現金・預貯金等が34.9%で最も高く、以下、土地32.3%、有価証券16.3%、家屋5.1%と続く。