令和6年度税制改正では、マイナンバーを利用して税理士の登録事務等の利便性を向上させる見直しが行われたが、マイナンバー法等一部改正法の施行日を5月27日と定める政令がこのほど閣議決定され、デジタル庁によるシステム整備を経た6月以降、税理士の登録申請手続をマイナポータルで行うことができ、戸籍謄本や住民票の写しの添付が不要となる。
 国家資格等の事務におけるマイナンバーの利用では、税理士等の資格保有者が資格申請を行う場合には、市役所等から取得した戸籍謄本や住民票の写しを添付して資格管理者に紙面で申請しなければならなかったが、改正により、マイナポータル上でマイナンバーカードを利用してオンライン申請することができ添付書類が省略される。市役所等及び資格管理者は、デジタル庁が運用する「国家資格等情報連携・活用システム」とデータ連携を図り、国家資格等手続のデジタル化を開始する。
 税制改正では、登録申請書の添付書類省略のほか、登録事項にマイナンバーを加えるとともに本籍の記載を本籍地都道府県名に変更。ただし、令和7年3月31日までに提出される登録申請書について、日本税理士会連合会が登録に必要があると認める場合には、従前どおり住民票の写し等を添付しなければならないこととする経過措置も講じられている。