令和6年能登半島地震による災害が「特定非常災害」に指定されている。このため租税特別措置法69の6・7の規定に基づき、特定地域(令和6年3月25日現在で、石川・富山・新潟の県内全域が該当)内にある土地等で、次の要件を満たし特定非常災害発生日である令和6年1月1日において所有していたものの価額は、その取得の時の時価によらず、「特定非常災害の発生直後の価額」によることができる。
要件は、令和5年2月28日〜同年12月31日までの間に相続等により取得、または令和5年1月1日〜同年12月31日までの間に贈与により取得した土地等。
しかし、この特定非常災害の発生直後の価額を納税者自身で把握することは必ずしも容易ではないため、国税庁では特定非常災害による地価下落の状況を反映した「調整率」を特定地域内の一定の地域ごとに0.55〜1.00の間で定めている。
特定非常災害の発生直後の価額は、令和6年分の路線価及び評価倍率にこの「調整率」を乗じることで計算が可能。調整率が設定されるのは令和2年7月豪雨時の設定以来4年ぶりで、阪神淡路大震災時の設定から通算7回目の設定となる。